就活ルールの廃止~学生へのデメリットとは~

  • 2018年10月31日
  • 2021年4月17日
  • 新卒

今回は,採用選考に関する指針(以下,就活ルールと言います)について紹介していきます。

経団連の会長が,今の就活ルールを将来的に廃止したい意向を示しました。

具体的には,2021年度春入社学生の就職活動に対して,大企業を中心とした面接の解禁時期等を定めた『就活ルール』をなくしたいとのことです。

現行は,3月に会社説明会を行い,6月に面接をそれぞれ解禁しています。

この就活ルールが廃止になったとき,学生にはどういった影響があるのでしょうか。

就活ルールと今までの経緯

就職活動の開始時期はいつ頃から始まると思いますか?

実は卒業年度によって,会社説明会と面接開始時期が異なっていました。

卒業時期・会社説明会・面接

2014年度(2015年3月)以前・前年12月・4月

2015年度(2016年3月)・前年3月・8月

2016年度(2017年3月)・前年3月・6月

2017年度(2018年3月)・前年3月・6月

2018年度(2019年3月)・前年3月・6月

2019年度(2020年3月)・前年3月・6月

2021年度(2022年3月)未定

このように,2014年度までは,前年度の12月から会社説明会が始まり,早い人は4月にはもう就職活動が終わっている人もいました。

しかし,3年の終わりから就職活動をし,4月には終わってしまうのでは,学業に集中ができなくなるだろうということで,

2015年度からは,前年の3月から会社説明会が解禁となりました。

その後,会社説明会は3月からの解禁ということで落ち着いています。

一方,面接の解禁については,2015年には4月だったものを8月まで後ろ倒しになりました。

ニュースでも大きく報じられましたが,8月のとても暑い時期に,リクルート姿の学生が多く見受けられました。

しかし,8月は流石に遅すぎるということで,面接の解禁については,6月ということで現在落ち着いています。

そして,2021年度(現在の1年生が卒業する年)については,この就活ルールの廃止をしようという検討が行われています。

追記:2018年11月6日

10月29日に政府が,就職活動日程の関係省庁連絡会議を開き,現在の大学2年生にあたる2021年卒業の学生については,現行日程を維持することを正式決定しました。

2022年以降の卒業学生についても,「当面変更する可能性は低い」との方向性を確認しました。

そもそもの就活ルールとは何か?拘束力は?

そもそもこの就活ルールとは,『採用選考に関する指針』という正式名称の名のとおり,

あくまで指針であり,経団連に未加盟の企業には,拘束力がありません。

日本の代表的な企業1,376社,製造業やサービス業等の主要な業種別全国団体109団体,地方別経済団体47団体などから構成されています。

経団連に未加入の企業には,主に外資系・ベンチャー系企業があります。

そして,経団連に未加盟の企業は就活ルールに囚われずに,様々な機会を設けて優秀な学生を探すことができます。

代表的な例でいえば,インターンシップ等を利用し,優秀な学生を見つけ,採用が始まる前から,内定(内々定)を与えることができます。

経団連に加入している企業からすれば,優秀な学生が奪われてしまうということです。

ただし,経団連に加盟している企業でも,「企業セミナー」や「企業研究会」のようなものを企画し,面接が解禁にある6月よりも前に優秀な学生を探すことができます。

あくまで,面接ではなく,『企業と学生の情報共有の場』という位置付けです。

これらの現象により,現状の就活ルールが形骸化しているという発想のもと,今回,経団連会長は,就活ルールの廃止を提案している訳です。

 就活ルールは意味がないのか

形骸化しているという事実は見え隠れしていますが,

現状の就活ルールで設けられている日程は,企業・学生の両者によって,『だいたいの目安』として,機能しているという意見も多く見られます。

企業も学生も,このだいたいの目安を基に,就職活動の採用方針や,学生であれば,就活活動を始めることや,留学の帰国日を決めるなどの行動をしてきました。

また,学生の売り手市場と言われている近年,ある程度の日程で就職活動を行えば,内定を得る可能性を持つことができたということも言えます。

廃止により学生のデメリットは?

また,この就活ルールが廃止されると,学生にとって以下のようなことが懸念されます。

①就職活動の早期化・長期化が進む

②就職活動のスケジュールが組みにくくなる

③就職活動に意識が行き過ぎて,学修時間が取れなくなる。

また,中小企業からすると,大企業の就職活動によって,内定辞退が発生し,思うような採用ができないことも挙げられます。

つまり,3年性の後半からは,常に就職活動を行っており,志望する企業によって4月・6月・8月に面接という可能性が発生し,いつから就活を始めるべきか混乱し,勉強も疎かになる。

このようなことが懸念されます。

採用する側からすると,煩わしい縛りであった就活ルールですが,

学生にとって見ると,現行の就活ルールはそれなりの効果があったと言えるのではないでしょうか。

また,就職活動に積極的な学生と消極的な学生で,情報量に大きな差が出てくることも懸念されます。

就職活動はあくまで自己責任ということも言えますが,今まで以上の混乱を招く危険があります。

 

いかがでしたでしょうか。

今回は就活ルールの廃止について紹介してきました。

まだまだ検討段階であるため,確定事項ではありませんが,

今後の動向に注意が必要です。

 

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